6月13日、母が亡くなりました。享年88歳でした。
思えば、昨年2月、私は生まれてはじめて自分のカメラを持ちました。
安いデジカメでしたがそれでも嬉しくて、オートでしか撮れませんでしたが、花を撮って母に送りました。思っていた以上に喜んでくれ、びっくりしたものです。
しばらくして、母を訪ねたとき、施設の職員さんから、郵便やさんが来る時間になると、母は玄関に行き待っていると話され、そこまで喜んでいてくれるなら、毎日送ろう、と心に決めて始めたのがこの「一日一枚母への便り」です。
それから、メルマガを取りはじめ、お散歩ネットにも入れていただき、写真のことをもっと知りたいと思うようになりました。
母への写真ももっと良いものを送りたいとの思いもありました。
昨年10月お散歩ネットのmさんにお会いする機会に恵まれ、一日一枚のことを話しました。偶然にも、今年の2月、鹿児島で再会することになり、その折、ブログを立てるよう薦められました。
そこで、思い切ってはじめたのがこのブログです。
ブログを立ててから、多くの方の暖かい励ましと、ご指導、ご助言をいただきました。心から感謝申し上げます。
その頃から母はもうほとんど目は見えなくなっていたようです。でも、毎日、福岡の娘からハガキが届くということは、母の喜びであり楽しみであったようです。
通夜の席でも葬儀の席でも私は涙は流しませんでした。が、自宅に戻り、自室で一人、手元に戻ったハガキを一枚一枚、ゆっくりと手でなでながら読み返したとき、私は滂沱の涙を抑えることができませんでした。初めて母をなくしたという底知れない悲しみの実感に打ちのめされました。
ハガキは全部で386枚ありました。その一枚一枚を母も手に持ち、目にしたのだと思うと、母の体温が伝わってくるような気がし、無意識のうちにハガキを顔にもって行っていました。
母がなくなりこのブログの意味も失われました。ここでこのブログは閉じようと思います。
短い期間ではありましたが、本当にありがとうございました。
また、いつか、形を変えてブログはたてたいとおもっております。なぜなら、私がしたこの「一日一枚母への便り」は私の母ヘの孝行ではなく、逆に、母が私に写真を撮る楽しさを教えてくれた、母の私への最期のプレゼントだとおもうからです。
皆様ほんとうにありがとうございました。